脱サラ・独立して建設業を始めるには?知っておくべき建設業許可の話

専門行政書士が解説

脱サラ・独立して建設業を始めるには?
知っておくべき建設業許可の話

会社員として現場経験を積んできた方の中には、「そろそろ独立して、自分の裁量で仕事がしたい」「一人親方として独立したい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

実際に独立を考え始めると、必ずと言っていいほど耳にするのが「建設業許可」という言葉です。「独立するにはまず許可を取らないといけないのでは?」「何から準備すればいいのかわからない」という不安を持たれる方も少なくありません。

この記事では、建設業許可を専門に扱う行政書士が、これから独立を考えている方に向けて、独立前に知っておくべきポイントを整理して解説しています。ぜひ最後までご覧ください。

1.独立してすぐに建設業許可が必要というわけではない

ポイント:「軽微な工事」のみを事業とする場合には建設業許可は不要

まず知っておいていただきたいのは、独立=すぐに建設業許可が必要、というわけではないということです。

建設業許可が必要になるのは、1件あたりの請負代金が税込500万円以上(建築一式工事の場合は1500万円以上、または延べ面積150㎡以上の木造住宅工事)の工事を請け負う場合に限られます。逆にいえば、この基準に満たない「軽微な建設工事」のみを請け負う場合は、許可がなくても独立して営業を始めること自体は可能です。

例えば、内装工事や小規模なリフォーム工事を中心に独立される方であれば、当面は1件あたり500万円未満の工事を請け負う前提でスタートし、実績と信用を積みながら許可取得を目指す、という進め方も選択肢のひとつです。

ただし、注意していただきたいのが、契約を複数に分割して見かけ上500万円未満にする、いわゆる「注文の分割」です。これは実質的に1つの工事とみなされる場合、脱法行為として扱われる可能性がありますので、独立当初から健全な契約の形を意識しておきましょう。

2.建設業許可を取得したいなら独立前に準備しておくべきこと

とはいえ、事業を大きくしていきたいのであれば、いずれ建設業許可の取得は避けて通れません。
独立した後に慌てないよう、今のうちから必ずしておくべきことを紹介します

①所属していた会社で経験した工事の記録を残しておく
ポイント:実務経験で専任技術者になれる

建設業許可の要件のひとつである「専任技術者」は、資格がなくても一定の実務経験(原則10年)で証明することが可能です。
逆にいうと業種に該当する資格があれば、実務経験なく専任技術者の要件を満たすことが可能になります。
専任技術者になるためには以下の要件のいずれかを満たす必要があります。

専任技術者要件
  1. 定められた国家資格を所有している
  2. 指定学科を卒業し、高卒・専門学校卒なら5年以上、大卒なら3年以上の実務経験を持つ
  3. 10年以上の実務経験を持つ
  4. 一級一次検定※合格後3年以上の実務経験を持つ
  5. 二級一次検定※合格後5年以上の実務経験を持つ

取得したい建設業許可の業種の実務経験があれば、専任技術者になる事が可能です。上記の要件のうち2,3のどちらか満たせばOKです。

つまり、資格がなくとも専任技術者になる事ができますので、つまりは、資格なしで建設業許可を取得することも可能です。
10年間の実務経験を証明すれば、専任技術者になれますが、指定学科を卒業していれば、その年数を短縮する事もできます。

ポイント:添付書類に必要な書類を今のうちから用意しておく

ただし、独立後に前職の実務経験を証明しようとすると、当時の契約書や請求書、注文書が手元にないというケースが非常によくあります。
また、独立後に前の会社に連絡して、書類をいただけるのであればいいですが、もらえない場合や会社がすでに倒産してしまっているケースも少なくありません。
独立前に、できるだけ工事内容がわかる資料のコピーを整理しておきましょう。

添付書類※都道府県によって変わる

1.個人事業主としての経験を証明する場合や建設業許可業者でない業者で経験がある場合

  • 工事実績があることを証明する資料
    • 工事請負契約書
    • 注文請書
    • 請求書など
  • 証明期間に常勤していた事がわかる資料
    • 年金記録(被保険者記録照会回答表)など

2.許可業者での専任技術者経験ありの場合

  • 当時の許可書(写)
  • 当時の様式第8号(写)
  • 当時の様式第9号(写)

※福岡県の場合、福岡県知事許可業者での経験に限る

3.独立後に意識して準備しておくべきこと

①経営業務管理者の要件を満たすために

一人親方が、経営業務の管理者要件を満たすために必要なのは、下記の通りです。

  • 個人事業主として建設業を5年間やり続ける
  • 建設業の法人役員として5年間経営に携わる
    • 法人役員として登記されていることが必要

個人事業主として、建設業を5年間継続して証明するのが一般的です。そのために必要になってくる書類は下記の通りです。

ポイント:重要!確定申告書が5年分必要

弊所で相談をいただく中で、確定申告をしていないことで、証明ができないというケース割とあります。

確定申告書は5年分必須書類となっています。
もし確定申告をしていない方がいらっしゃる場合は過去に遡って行うか、次の年から申告するなどするようにしましょう。

ご自身で申告するのが難しいのであれば、税理士に依頼しましょう。
費用はもちろんかかってしまいますが、手間も削減できますし、書類を保管してくれます。何より安心です。

②【財産的基礎要件】資金をどう確保するか

財産的基礎要件は、許可申請時に「倒産することが明白である」場合を除き、次のいずれかの基準を満たす必要があります

  1. 自己資本(貸借対照表の純資産合計)が500万円以上
  2. 500万円以上の資金調達能力があること
  3. 過去5年間許可を受けて継続営業した実績があること

今回、関係してくるのは1か2!

ポイント:とにかくお金を貯めよう!

建設業許可を取得するには、原則として自己資本額500万円以上(または500万円以上の資金調達能力)を証明する必要があります。
独立直後はまだ売上や信用実績が少なく、この「財産的基礎」の証明で苦労される方が少なくありません。
独立を決めた時点から、事業用の通帳を分けて残高管理を意識しておくと、いざ申請する際にスムーズです。

上記の要件を証明するにあたって、早い話、銀行口座に500万円以上あればOKです。そのため、今のうちからお金を貯めましょう!

ポイント:最悪、許可申請時に人から借りてもOK
  • 500万円以上の資金調達能力があること

というのは、資金調達能力の証明にあたり、一時的な預金残高であっても要件をクリアすることが可能です。

極端な話、人から500万円借りても条件は満たせます。
銀行から借りてもいいですし、友人から借りてもOKです。

個人事業主として活動する場合でも、会社を設立する場合でも、500万円の預金があれば条件を満たせます。

4.まとめ

以上、脱サラ・独立して建設業を始めるには?知っておくべき建設業許可の話について解説いたしました。

建設業許可を新規で取得しようと考えている方
建設業許可は取得した後の
フォローが重要です
5年ごとの更新手続き・毎年の決算変更届の提出
必ず行わなければなりません
一生、建設業をやるのであれば
長く付き合いができる
行政書士を選ぶべきです
当事務所であれば
30年間アフターサービスの対応が可能です!
詳しくは下記の記事をご覧ください!
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