特定建設業許可の更新時には注意が必要です!!

専門行政書士が解説

特定建設業許可の更新時には注意が必要です!!

建設業許可の基本知識②

1.特定建設業の基本知識

①特定建設業とは?

軽微な建設工事のみを請け負って営業する場合を除き、建設業を営む者は、元請・下請を問わず一般建設業の許可を受けなければなりません。

ただし、発注者から直接工事を請け負い(元請)、かつ5,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上を下請契約して工事を施工する者は、特定建設業の許可を受けなければなりません。(建設業法第3条(施行令第2条))

特定建設業を取得するケース

・施主から直接元請けとして工事を受注する予定がある
・下請けに出す予定がある
・下請けに出す請負工事の合計金額が5,000万円以上(建築一式工事の場合は8,000万円)になる予定
※上記全てに該当する場合、特定建設業の取得が必要です

②特定建設業許可は一般建設業許可よりも要件が厳しい

建設業許可の要件は、一般建設業許可も特定建設業許可も下記のように6つの要件を満たさないければなりません。

建設業許可を取得するために必要な6つの要件

  1. 誠実性を有すること、欠格要件に該当しないこと
  2. 主たる営業所があること
  3. 財産的基礎又は金銭的信用を有すること
  4. 適正な社会保険に加入していること
  5. 営業所ごとに専任技術者(営業所技術者)を置いていること
  6. 経営業務の管理責任者としての経験を有する者を置いていること
ポイント:特定の場合は財産的基礎要件と専任技術者(営業所技術者)の要件に注意

3.財産的基礎又は金銭的信用を有すること
5.営業所ごとに専任技術者(営業所技術者)を置いていること

特定の場合は上記の2件の要件が厳しくなります。
更新時に要件を満たせていなくて、許可がおりないとなると大きな損失を被ってしまいます。

次項から詳しく確認していきましょう

2.【本題】特定建設業許可の更新で特に注意すべき要件

①財産的基礎要件

特定建設業は、高額の下請工事を行うため、一般建設業に比べて厳しい基準が設けられています。建設業法上(法第15条第3号、施行令第5条の4)では「請負代金の額が8,000万円以上であるものを履行するに足りる財産的基礎を有すること」と規定されています。具体的には、次の全ての基準を満たしていることが必要です

特定建設業許可の財産的基礎要件
  1. 欠損の額が資本金の額の20%を超えないこと
    • 計算式: (繰越欠損金 - 法定準備金 - 任意積立金) ÷ 資本金 ≦ 0.2
      ※繰越欠損金=繰越利益剰余金のマイナス額
  2. 流動比率が75%以上
    • 計算式: 流動資産 ÷ 流動負債 ≧ 0.75
      ※流動負債とは短期的な負債額のイメージ、短期借入金の増減で変動しやすい。
  3. 資本金が2,000万円以上
  4. 自己資本が4,000万円以上
    • 貸借対照表の「純資産合計」で確認
ポイント:直前の決算期で財務要件を満たしているかを審査されます

許可更新の際には、直前決算期で財務要件を満たしているかを審査されます。
万が一要件を満たせない場合には特定建設業許可では更新ができず、一般建設業許可に切り替わる可能性が高いです。

更新前最終年の決算変更届の提出の際には注意しましょう。

②専任技術者(営業所技術者)

特定建設業の専任技術者は、以下の3つの要件のうちいずれか1つを満たす必要があります。
実質的には3の大臣特別認定者の講習は過去に実施されており、現在は行われていませんので1、2の要件を満たすこととなります。

特定建設業許可の専任技術者(営業所技術者)要件
  1. 定められた国家資格を所有している
  2. 一般建設業の専任技術者要件を満たし、請負額4,500万円以上の工事について2年以上の指導監督的経験を持つ
    ※指導監督的経験とは、現場代理人や主任技術者、施工監督、工事主任などの立場で部下や下請け会社に対し、技術面における総合的な指導監督を行った経験を指します。
  3. 大臣特別認定者:建設省告示第128号の対象者(過去に特別認定講習を受け、効果評定に合格または国土交通大臣が定める考査に合格した場合)
    ※大臣特別認定者の講習は過去に実施されており、現在は行われていません。
ポイント:指定建設業の場合は1級の資格者が専任技術者になる必要がある

「指定建設業」とは、施工技術の総合性、施工技術の普及状況、その他の事情等を勘案して定められた業種で、現在、次の7業種が「指定建設業」として定められています。(建設業法施令第5条の2)

指定建設業

土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業

ポイント:専任技術者が退社してしまっているなど、変更がある場合は注意

先述の通り、専任技術者は、営業所ごとにそして、業種ごとに必要です
そのため、専任技術者が退職してしまうなどいなくなってしまった場合には、新しい専任技術者を配置する必要があります。
そうしないと、建設業許可の要件を満たさなくなってしまうため、許可の取消処分を受けたり、特定建設業許可から一般建設業許可の切り替えになる場合があります。

ポイント:資格者が必須の業種に関しては特に注意が必要

先述の通り、指定建設業許可の場合だと、一級建築施工管理技士や一級建築士などの一級資格が必要となります。
また、これらの資格者がいる場合は複数の業種の専任技術者を兼任することができることもあり、もしその専任技術者が退社してしまって、代わりの資格者がいない場合には、取得している業種で更新ができません。前もって専任技術者が不在になることがわかっている場合には、対策を急ぐようにしましょう。

それぞれの建設業許可の業種で専任技術者になりうる資格の一覧は下記でまとめています。参考にされてください。

3.まとめ

以上、特定建設業許可の更新時には注意が必要です!!ということで説明させていただきました。

建設業許可を新規で取得しようと考えている方
建設業許可は取得した後の
フォローが重要です
5年ごとの更新手続き・毎年の決算変更届の提出
必ず行わなければなりません
一生、建設業をやるのであれば
長く付き合いができる
行政書士を選ぶべきです
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